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「...ぉぃ。...おい、数馬。」 茂樹の声が聞こえると、教授は前にはいなかった。 どうやら、寝てしまったらしい。 「小野ちゃん、参考書ありがとうやってさ。」 寝起きで細くなった目には、閉じた参考書が目に入った。 「あ、寝てしまったか」 「ホンマに。いつから寝てた?」 「わかんない。敦、ノートみせてくれ。」 「10,000円。」 「...じゃ、借りるな。」 「あ、でたスルー。最低やな」 敦のノートを取り自分のノートに写し始めた。 「なぁ、数馬。4限終わったら、いつものとこ来いよ。」 茂樹の言葉に耳を傾け「わかった」と答えた。
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