0人が本棚に入れています
本棚に追加
｢あ､俺D組。｣
｢俺はー…
…………。
び…B組…｣
………はぁ…。
ついてない。
せっかく真と一緒の学校に入れたのに…
なんて落ち込んでいても仕方のない事。
なんせ､もう決まってしまった事なのだから。
｢うぅ…まこぉ～!
何で違うクラスなんだよぉー!
ばかぁー!｣
｢んなこと俺に言われても…｣
真は眉を下げ､困り果てた顔をした。
ちくしょー…真のばっきゃろー!
そんな事を心の中でつぶやくと､隣りから知らない人の声が聞えてきた。
｢俺はー…
あぁ､B組か｣
｢!!!｣
B組…確かに隣りの奴はそう言った。
｢B組!？
じ､じゃあ俺と一緒!？｣
｢はぁ？
誰だよお前。｣
｢俺は齋藤侑里!
君は？｣
｢………。
中島椎哉。｣
｢へぇー､椎哉かぁ…
ちっさいねー。｣
ドスッ
ちっさい…そう口にした瞬間､嫌な音と共にお腹のあたりに鈍い痛みを感じた。
｢ちっさい言うなクソ野郎!｣
｢いでっ!
あばばばば!
ごめんなさいごめんなさいぃ!｣
どうやら彼は背丈の事を気にしているようだ。
物凄い顔で睨んでくる。
｢あー､すんません。
コイツ空気読めないんですよね。｣
すると後ろから真の声が聞えてきた。
てか今空気読めないって言ったよね？
読めるよ？
読めるからねちゃんと!
｢いや､別に…｣
｢ねぇねぇ､よかったら俺達と教室まで一緒に行かない？｣
｢はぁ!？
誰がお前なんかと行くか!｣
｢えー？
お願いだよぉー!
ね､まこも一緒に行きたいよね!｣
｢え!？
あ…いや…その…
じゃあ､うん。｣
｢ほらぁー!
まこも行きたいって言ってるし!
行こ―よー!｣
｢はぁ!？
え…ちょっ…まっ…ひっ…引っ張るなぁあぁあ!!!!!｣
こうして､俺たちの学園生活はバタバタと忙しそうな足音をたてながら幕を開けた。
最初のコメントを投稿しよう！