序章:トイレにて

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 これは僕が小学生の頃の話です。  当時僕の学校では所謂「トイレの花子さん」系列の噂が流行っていました。 内容は、四時四十四分に使用禁止のトイレの扉をノックすると……というありきたりなものだったのですが、簡単な方法の為か、興味本位で何人もの生徒が花子さんの噂を試しており、小さなブームの様になっていました。  当然、僕のクラスでもやってみようと言う流れが起き、ガキ大将的な存在のAと、僕の幼馴染で自称オカルト好きのB、Aの友達のCに、僕を加えた四人で試してみる事になりました。 この時は、僕らの中で幽霊が出る事を期待してたのはBくらいで、他の二人は遊び半分、といった様に見えました。
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