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風を巻き込む音と共に放たれたのは、僕の鍛え上げた右脚爪襲!
それはトイレのドアに吸い込まれる様に命中し、「ドン!」という音と共に開きかけていたトイレのドアを勢い良く閉めました。
当然、ドアに手をかけていた青白い手の指は勢い良く挟まれる事となり、ビクリと痛そうに痙攣しました。
僕はそれを気に留める事も無く、そのままトイレのドアにヤクザキックをかましした。かまし続けました。
そうして、そのまま七十発程ヤクザキックを放った頃には木製のトイレのドアは見事に陥没し変形しており、ドアに挟まれたまま何度も蹴られ、グローブかと思える程に赤く腫れた謎の手は、僕が少し呼吸を整える為に足を休めると、あわててひっこんでいきました。
その後、なにやらすすり泣く声の様な物が聞こえた気がしましたが、僕が再度扉を蹴り、「ドン!」と音を鳴らすと、その声もぴたりと止みました。
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