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部屋に入るとそこには部隊員3人全員がペトローウィチのベットでチェスをやっていた。
部屋と言ってもポールで出来たベットと机が4個置いてあるだけの殺風景な部屋だ。
「隊長お疲れ様です。」
黒の駒を持っている奴が言った。
アクセレイ・ウォロビョフ
第2飛行隊の2番機で俺とは8年の付き合いになる。
「おう、今からお前等に話がある。」
そう言うと皆がチェスを止めてこっちを見た。
「本日1900時に第1飛行隊及び第2飛行隊は任務のためゴルドグラード空軍基地に移動する。」
「オイオイ嘘だろ~せっかくこの基地になれてきたというのに…」
白い駒を持っているペトローウィチが言った。
「チッ任務だから仕方がないか
ところで隊長、任務の目的はなんなんですか?」
2人のチェスを閲覧していたガヴリイル・クリコフが言った。
「詳しい事はわからない。
だが、ただ事ではないのは確かだ。」
「確かに演習なら他の部隊を呼べばいいはずですよね隊長?」
ペトローウィチが言い終わるのと同時にドミトリーが部屋に入ってきた。
「取り込み中悪いな。
インサフに聞いたらアイツの部隊も移動だそうだ。」
インサフ・アスタフィエフ
17年前の第3次世界大戦の時、俺やドミトリーと同じ部隊に所属していたパイロットだ。
今は温暖なアイサギーニ地方と言うところの小さな飛行場で俺達と同じように航空隊の飛行隊長を勤めている。
「あんな遠くの基地からも派遣されてくるなんてどうかしてるぜ。
ここまでの間に3つは基地があるぞ!!」
「そんな事を言われても何故だかわからんな。
まあ今のうちは気楽にしてようぜ。」
そう言ってドミトリーは部屋に帰って行った。
「クソ!!ふざけてるだろ。」
クリコフがチェスの駒を叩きつけて言った。
「お前の怒る気持ちもわかるが、確かにドミトリーの言っている事も間違ってはいないな。
俺達は上層部から与えられた任務をやるだけだ。出発時間までゆっくりしてよう」
そう言って俺達は出発まで自由な時間を過ごした。
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