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あたしとみりあは一卵性双生児で、容姿は本当に瓜二つ。
小さい頃はよく周りの大人たちを惑わせて遊んだものだった。
本当に瓜二つ……、
「いや、違うか」
自分の脳内についつっこみをいれる。
つい最近まで本当に瓜二つだったけど、この前会ったときは華奢な体がさらに細くなっていた。
でもそれは周りの人に違いがわかるかどうか微妙な違い。
だから間違えられるのも仕方がないって思うことにしたんだっけ。
「ちょ、マジで美羽ちゃんだよ」
「やべ、本物じゃん」
姿は見えないものの数メートル先から男の声がする。
そうだ、あたし誘拐されたんだった。
ま、本物の早乙女美羽じゃないんだけどね。
でもあたしにとってはピンチに変わりない。
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