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「あー、眠い…。マジで眠い…」
遠野さんは、さっきから欠伸を連発している。
理由は…聞かないで…。
あたしだって眠いけど、ここまで酷くない。
これは、年齢の差と関係があるのか!?
そんな感じで翌朝、久しぶりに2人で並んで出勤していると、後ろから声を掛けられた。
「おはよう!凜子、遠野さん!」
「あ、おはよー!絵里加」
「渡部さん、おはよう」
交互にあたし達を見ると「仲直りして良かった!」と笑った。
「遠野さん、うちのダーリンが言ってましたよ。遠野さん帰った後、中村君が泣いてたって…」
「あいつには悪い事しちゃったよね」
「ううん。『佐倉さんが主任の彼女なんて全然知らなかったー!主任、怒って俺の事見捨てたらどーしよぉ!?』って心配して目がウルウルしてたらしいですよ?ダーリン、バカウケしてた!!あはは!!」
「いやぁ、あいつ…可愛いとこあるよねー!お詫びに今日、昼飯連れてってやろうかな?」
ちょっと嬉しそうな遠野さんと、呆れて笑っているあたしを見ると絵里加はまた笑った。
「ほんと良かった!…あたしもこれで気掛かりなく仕事辞めれるよ」
「「はいぃ?」」
2人で同時に驚くと、少し恥ずかしそうな、でもとても嬉しそうな笑顔を見せた。
「ふふっ…もうすぐ3ヶ月なの!…授かり婚ってやつ…それすんの」
「こ、子供デキたの!?」
「そう!ほんとは年明けて少し落ち着いたら言おうと思ってたんだけど…。一緒のとこ見たら嬉しくて!」
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