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「おめでとぉぉっ!!絵里加ぁぁぁ!!うぅぅっ…」 「朝っぱらから泣かないの!!」 「おめでとう!!渡部さん!今度、大崎呼んで、4人でお祝いしないとね!」 「ありがとうございます!!」 絵里加はとっても幸せそうだった。 しっかり者の彼女は良いママになるだろうな…。 そんな事を考えながら、また会社に向かって3人で歩き出した。 「会社来て大丈夫なの?しんどくないの?」 「つわり?…吐くとかはないんだけど、やたら眠たい…寝悪阻ってやつみたい。今もほんと眠たい…」 「そう言えば、なんか最近、眠そうだなって思ってた…」 よくわからないけど、つわりにも色々あるんだなぁ。 「渡部さん、奇遇だね!俺も今日、めちゃくちゃ眠いんだよねー!あ、俺はつわりじゃないよ!って、んなのわかってるよねー!あはは!!」 「「………」」 絵里加は苦笑いしてたけど、あたしは完全無視を貫いた。 でも「凜!!」と突然、名前を呼ばれて仕方なく遠野さんを見ると、目が無駄にキラキラしてて、何やらテンションが上がっている様子だった。 「いいよねー!!授かり婚!!俺らもしようよ!!」 昨日、いつまでも待つって言ってたよね? 「ほんとだー!子供が同級生になるよ!!」 「凜もタイコさんみたいにイクラちゃん産んどこうよ!!」 「な、なんでイクラちゃんが出てくんの!?」 絵里加が驚いていた。 「知らない…。サザエさん好きだからでしょ?」
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