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「急ですが、僕が来月に転勤で大阪に行く事になりました
笑美さんにも一緒に来て欲しいと思っています
ですから、お父さん、お母さん、今日は笑美さんとの結婚のお許しをもらいにやって来ました。
どうかお願いします!」
頭を下げて話す彼の言葉に一番ビックリしたのは私だ。
「はぁ?えーっ?私達、結婚すんのー?」
ビックリし過ぎて思わずそう言った私を、彼は再びキッと睨んだ。やっぱり怖い。
「はぁ?今更、何言うてんねん?
わざわざ大阪に一緒に来て、一緒に住むっちゅうんは、そういう事ちゃうんか?」
「え?いや、だってさー、付き合って間もないし…」
正式に付き合う事になったのは昨日だったはず…?
「はぁ?何や、お前は大阪には来るけど、オレとは結婚したないって言うてんのか?
結婚はせんけど、大阪で同棲だけさせてくれって、そんな勝手な事、親に言えるか!ボケ!!」
「ボケって何よ!私はそういう意味じゃ…」
「二人ともうるさいっ!」
ヒートアップし過ぎた私達は、お母さんに怒鳴られた。
「す、すんません」
「…ごめん」
私達が謝ると、お母さんは笑っていた。
「もう、どっちでもいいわよ!」
「「え?」」
2人で同時にそう言った。
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