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「すみませぇーん…。」
「ハーイ。何か用ですか?……って、藤野さんじゃないかい!今日はどうしたんかぁ?」
「あ…実は、ですね……会社、クビになっちゃいまして……今住んでいるマンションを出て、もっと安い所に住みたいんですが……」
「クビぃ?藤野さん……この前就職したばっかだってぇのに……。まぁ、とりあえず座りなんせぇ。」
すみません……と小さく呟いて、俺はイスに腰掛けた。
お世辞にも綺麗とは言えない狭い店内には、所狭しと様々なものがひしめきあっている。
例えば、束で纏められた書類や、物件の冊子やら広告、不動産さん屋には絶対に関係ないであろう年代物の骨董品やらが置かれていた。
ごちゃごちゃとしたその雰囲気が、俺は中々好きだったりする。
店内をぐるっと一通り見回していると、奥の部屋からさっきの店員さん、もとい店のオーナーの真良さんが出てきた。
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