桜と気持ち

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高1の夏。 私は決めた。 ベランダで叫んだあの日。『よっしゃ!!素敵な恋するぞ〰!!』と。 新しい春の香りがする。 この学校の門には桜が満開に咲いていて、とても美しい。 そんな場所に、今日から足を踏み入れる事になった私、花咲小鳥。 親の転勤で、はるばる沖縄から横浜までお引っ越し。新しい生活は、とても期待でいっぱいだった。 ・・・でも。 「みゆやまな、今頃なにしてんだろ・・・。」 やっぱり心残りだったり、寂しかった。 そんな事を考えながら桜を見ているとー・・・。 『キーンコーンカーンコーン』 どこか懐かしい、あのチャイムが鳴り響く。 「やばっ遅刻するっっ」 履き慣れないローファーで下駄箱まで全力疾走。 すると。 「わァッ」ドタッ。 靴が脱げ、その場にすっ転んだ。 「いったぁ。もう最悪〰(泣)」 私ってついてない。よりによって初日から。 「もう遅刻決定〰。足の裏擦りむいてるし~。」 その時だった。
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