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「大丈夫?」
靴がなくなっていると同時に、スッとさしのべられた手は、白くて綺麗なまるで桜のような手だった。
「えっ?」
その桜のような優しい手の上を見上げると、金色の髪の青年の顔があった。
キレー・・・。王子様みたい・・・。
そんなことを考えながら、私は桜色の手にそっと手を置いた。
フワッと持ち上がる体。
「ケガは無いですか?」
その青年は、優しくささやく。
「はっいえっ大丈夫です!!」
何が起こったんだろう。
「それなら良かった。」
その青年はにっこりと微笑んだ。澄んだ青い瞳。
「ステキ・・・。」
「えっ?」
しっしまった。つい思った事が口から。
「なっ何でもないですっ!!(汗)あっありがとうございました〰!!」
下駄箱へ再び直行。
「あっ靴っ・・・。」
私は靴がない事にも気付かず、その場を後にした。
「・・・はぁ。はぁ。はぁ。今日から、このクラスの一員としてお世話になる、花咲・・・小鳥と・・・言います。よ・・・よろしく。」
初日から遅れるわの大惨事。
そんな私は、あの青年が頭から離れなかった。
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