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ゴボゴボっと音がしてサラサラとした静かに水の流れる音。
静かな空間に戻ったのだ。
すると……
「なんのおおお! まだだ! まだ終わらんよおお!」
便器の中から大きな声がする。
僕は股の隙間からそっと覗いてみる。
穴からチラッと顔を見せたうんクマ。
うわ、戻ってきてる……
ニヤリとするうんクマ……
ここまでくるとホラー以外の何者でもない。
「ふふふ……お父さん……気をつけないと。危うく流されてバラバラになるところだったんだぉ?」
バラバラになっちゃえよおおお!
怖いよ! 新たな七不思議の誕生だよ!?
僕はすぐにでも出れるように尻を拭いた。
付いてないか紙を確認する。
付いてる。
ゴシゴシ……
付いてる。
ゴシゴシ……
付いてる……
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ……
「付いてるううううう!」
「ふふふ……僕とお父さんの絆はそんな紙きれじゃ消せないぉ」
まぢで怖ええよ!?
なんなんだよ! このウソコなんなんだよ!
「えーと、うんクマ。君の望みはなんだい?」
「僕はね、お父……」
ザザー……
ザザー……
ザザー……
もう大丈夫だろ……
個室内は再びサラサラと水が流れる音だけが響いていた。
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