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はぁ……もう授業始まってるよなぁ。次は数学だったなぁ。遅れて行ったら怒られるなぁ……
「はぁ、戻ろう……」
僕は深い溜息をはきながらもう一度尻を拭き立ち上がろうとした。
「……お父……さん? 」
「なっにぃ?」
僕は慌てて立ち上がり便器の中に視線を移した。
そこにはドロドロになった……その……アレがあった。
「何故……僕を流そうと……するの?」
「ゴメンな……うんクマ。僕はまだ中学生だから経済的にも君を養っていく事ができないんだ……流す事が僕とうんクマにとって最善の方法なんだよ……」
「お父さ……ゴボゴボゴボゴボ」
僕は再度レバーを引いた。
便器の中は細かくなったうんクマ。
もう大丈夫だろう。
「お……父さ……」
「まだ……喋れるのか?」
「もう……限界が……近いよ。最後にこれだけ……言わせて……」
「な、な、な、なんだよ!」
まじで恐ろしいよ! 早く言えよ!
「産んでくれて……あり……がとう……」
「えっ?」
あんなに早く流そうとした僕にありがとう?
「な、なんだよ? もっと怒るとかそんなんじゃないのかよ?」
「…………」
話しかけるが返事は返ってこない。
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