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「おい。うんクマ? さっきみたいに何か言ってみろよ?」
返事はないただのウソコのようだ……
「うんクマ? うんクマ!? 返事しろよ。うんクマ! おい! うんクマァァァァ!!」
僕は取り返しのつかない事をしてしまったのかもしれない。
ウソコの命ひとつ守れない奴がこの先まともな人間になれるのだろうか?
便器の中にはドロドロなアレが浮かんでいた。
僕はトイレットペーパーでうんクマの破片を手に取り充分に水分を取り除いた。
涙が溢れその粒がうんクマの破片に落ちた。
すると奇跡が起きた……
「お父……さ……ん」
紙の上に乗ったうんクマの破片が再び話しかけてきたのだ。
「うんクマ!? うんクマ!うんクマゴメンな! 僕が馬鹿だったよ! もう……もう流さないからな!」
「お父さん……僕嬉しいぉ……」
僕はうんクマを優しく紙に包みポケットに入れた。
僕はこれから授業に戻る……
これから僕とうんクマにはいろんな試練が待ち受けてると思う……
それでも僕とうんクマの黄色いハーモニーで乗り越えていこうと思うんだ……
だってうんクマは僕の息子なのだから!!
僕は教室に向かい走り出した……
完
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