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気付いたら真っ白い空間に居た。
……、ここは何処だろうか。アバトロイドのホームページで登録に承諾した所は覚えている。その後、パソコンの画面が異様な文字列で埋まった事も覚えている。
そこからどんなクッションを挟めば、現状に至るのか皆目見当がつかない。
呆然と突っ立つ俺。
白い空間は現実味が全くなく、曖昧で不安定な重量感だけがあった。
『アバトロイドへようこそ』
突然、声が背後から聞こえた。あからさまな人工音声みたいな、女性の声だった。
振り返えると、そこには黒い球体が。手を伸ばせば届きそうな所に浮いていた。例えるならば、もうガンツとしか。
俺が黙っていると、その良く転がりそうな球体が喋り出す。
『アバトロイドに登録有難う御座います。これより、プレイヤー様の各種基本設定を登録して頂きます』
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