第壱話:アバトロイドへようこそ!!

2/9
前へ
/150ページ
次へ
気付いたら真っ白い空間に居た。 ……、ここは何処だろうか。アバトロイドのホームページで登録に承諾した所は覚えている。その後、パソコンの画面が異様な文字列で埋まった事も覚えている。 そこからどんなクッションを挟めば、現状に至るのか皆目見当がつかない。 呆然と突っ立つ俺。 白い空間は現実味が全くなく、曖昧で不安定な重量感だけがあった。 『アバトロイドへようこそ』 突然、声が背後から聞こえた。あからさまな人工音声みたいな、女性の声だった。 振り返えると、そこには黒い球体が。手を伸ばせば届きそうな所に浮いていた。例えるならば、もうガンツとしか。 俺が黙っていると、その良く転がりそうな球体が喋り出す。 『アバトロイドに登録有難う御座います。これより、プレイヤー様の各種基本設定を登録して頂きます』
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

135人が本棚に入れています
本棚に追加