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「お前は桔梗…いや違う。貴様、何者だ?!」
「何よあんたまで桔梗って!私はかごめよ、日暮かごめ!あんたなんか早く倒して私は家に帰りたいの!消えなさい!」
私がありったけに叫ぶと、腹が立ったのか男はムッとして私に攻撃を仕掛けてきた。
でもそれは想像していたものとは違い、男の手が剣のように変化して私の方へ勢いよく伸びてきた。
楓「かごめー!!」
私は怖くて目をつむったまま、一か八かで弓を放った。
「ぐあっ!」
当たった!
男の手が至近距離だったこともあり、見事に一撃を食らわせた。
楓「……。」
楓おばあちゃんはポカーンと口を開けあっけにとられている。
「ほ、ほら、だから言ったでしょ。わかったなら早くここから消えなさい!」
「くぅ……貴様、覚えていろよ。必ずわしは四魂の玉を奪い…お前を殺しに来るからな…。」
そう言うと男は苦しそうにその場から離れた。
やった…まさかあんな恐ろしい奴に勝てるなんて…。
自分でも信じられない喜びに浸っていると、楓おばあちゃんは倒れている妖狼族の方へ向かっていた。
そうだ!みんな大丈夫かな?!
「楓おばあちゃん、みんな無事?!」
「だめじゃ…みんな死んでおる。かろうじて鋼牙の息がまだあるが、こやつも気を失っておるから危ないぞ…。」
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