出会い

14/17
前へ
/17ページ
次へ
「お前は桔梗…いや違う。貴様、何者だ?!」 「何よあんたまで桔梗って!私はかごめよ、日暮かごめ!あんたなんか早く倒して私は家に帰りたいの!消えなさい!」 私がありったけに叫ぶと、腹が立ったのか男はムッとして私に攻撃を仕掛けてきた。 でもそれは想像していたものとは違い、男の手が剣のように変化して私の方へ勢いよく伸びてきた。 楓「かごめー!!」 私は怖くて目をつむったまま、一か八かで弓を放った。 「ぐあっ!」 当たった! 男の手が至近距離だったこともあり、見事に一撃を食らわせた。 楓「……。」 楓おばあちゃんはポカーンと口を開けあっけにとられている。 「ほ、ほら、だから言ったでしょ。わかったなら早くここから消えなさい!」 「くぅ……貴様、覚えていろよ。必ずわしは四魂の玉を奪い…お前を殺しに来るからな…。」 そう言うと男は苦しそうにその場から離れた。 やった…まさかあんな恐ろしい奴に勝てるなんて…。 自分でも信じられない喜びに浸っていると、楓おばあちゃんは倒れている妖狼族の方へ向かっていた。 そうだ!みんな大丈夫かな?! 「楓おばあちゃん、みんな無事?!」 「だめじゃ…みんな死んでおる。かろうじて鋼牙の息がまだあるが、こやつも気を失っておるから危ないぞ…。」 .
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加