序章

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ヴァイドは魔法発動後の硬直から無理矢理解き回避行動をとるが間合いが近すぎた (間に合わない!!) 「やっば」 ヴァイドは間一髪で切っ先と体の間にクロスロッドを挟みガードするも衝撃までは受けきれずヒットポイントバーが減っている。 ヴァイドは回復魔法を唱え少量ではあるが体力を回復させる。 しかし、ソーサラー・キラーはそれを待つはずもなく無慈悲にも刃が降られる。 クロスロッドでガードするか一瞬考えたが、その考えをあきらめ避けることを選択する。彼の装備はテオのような戦士職の武器ほどの耐久値はない、下手をすると今の攻撃を受けてしまうと壊される可能性が否めなかったからだ。 「くっ・・・・・・・アイスシャワー!!」 ヴァイドが魔法名を詠唱すると突き出した杖から凍えるような冷気と共に氷の礫(つぶて)が雨のように広範囲に広がる。 (この魔法は相性が悪いため、あまり良い効果は期待できないが今は時間を稼ぐことが重要だ。俺の持つ魔法の中で効く魔法はあることにはあるが時間とマジックポイントを恐ろしいほど消費する。 そのために時間を稼いでもらう為にアイツみたいなフォアード(前衛)に任せるんだが・・・・・・・) ヴァイドはチラッとテオの戦闘を見るが苦戦しているようだ。 しかし立場が逆だったら確実に彼は今頃三枚に下ろされてことだろう。 しかし彼は、思考を巡らせながらも魔法を放ち続ける。 「ショック・ド・アース!!サンダーショット!!」 大地が隆起しクロスロッドから電気の塊が複数飛んでいく。 が、ソーサラー・キラーはそれをあざ笑うかのようにそれらを切り裂く。 (ホント、コイツ魔法耐性が高すぎるんだよ!!だから僕はこういうのが嫌いなんだ!?) 彼はソーサラー・キラーが接近してくるのを両目を強くつぶりクロスロッドを突き出し防御の体制をつくる しかし、いくら待っても彼の身体を貫かんばかりに迫って来たソーサラー・キラーが杖を破砕する音が聞こえて来ない。 そして目を開くといつの間にかソーサラー・キラーと剣を交えているテオの姿があった。 ――ヴァイドside end――
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