新入生歓迎会。

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喉から込み上げてきた吐き気に耐えられず、吐血した。 「朔斗‥!!」 「樋之木様!!」 背後から他の風紀委員の心配する声がする。 あぁ…大丈夫だよ。 見てて、お前達…。 それと‥…皆瀬も。 私はまだヤれる。 「大丈夫ですか、樋之木様!!」 私の方に駆け寄ろうとしてきた部下に、手で制する。 「心配は無用だ。これぐらい平気だ。」 体制を立て直し、手で口を拭う。 掌を見ると、べっとりと血がついていた。 血なんて‥…子供の頃に遊んでた時に転んで以来見ていない。 久しぶりだ.. コイツは今まで相手してきた奴とは違う。 舐めてはいけない。 本気でやらねば――― 「おいおい。無理するなって~。 俺はまだ本気じゃないし。」 奴を鋭く睨みながら、渇いた笑いを向ける。 .
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