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店の中を何処に何を置いてあるかを聞きながら、ざっと回って。直し方を教わってから実際に、ふたりで直していく。
「何でここのバイトを受けようと思ったんですか?」
直していると、高峰君が聞いてきた。
「掛け持ちバイトを捜してて、条件に合うからここに」
「あ、そうなんですね」
会話が終わる。
「あ、片瀬さん遅番メンバーですよね?俺も遅番なんで、カブること多くなりそうですね」
「その時はお願いします」
また会話が終わる。
「片瀬さんて学生?何歳ですか?」
シンとした空気が嫌なのか。高峰君は間を取り繕うように、話掛けてきた。
「学生ではないです。今年で20歳です」
私はそれに、ただ返すだけ。
別に仲良くなりたいなんて、思わないから。
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