第一章 忍び寄る危険

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「追い詰めたぜ、餓鬼共……痛い目に遭いたくなかったらそのフードのガキを寄越しな?」 「そしたらお前達だけは助けてやるぜ?」 男達は悪意ある笑みをその口元に浮かべながら三人に詰め寄る。 「……うん、嘘だね」 「こういう奴は大抵嘘吐きだもんな」 「あぁ……お決まりだな……」 それを、三人はすぐさまあっさり否定した。 「大体、シズをお前達に渡す訳ないだろ、シズは物じゃねえし」 「どうしてもって言うなら、俺達と戦いなよ」 「へぇ、随分と強気な餓鬼共だ。 よっぽど痛い目に合いたいらしいな?」 「やっちまえ!!」 男達はそう言うなり三人に襲い掛かって来る。 刹那、レックスとウィムルスが動き、男達の攻撃を防いだ。 「なっ……!?」 「っ!?」 それが予想外だったのか、男達は怯む。 「三散華!!」 「蒼破刃!!」 「っ……この糞餓鬼が!」 「ちっ………!」 「風よ切り裂け──ウィンドカッター」 そうしてレックスとウィムルスが攻撃を繰り出している間に、シズティオラが呪文を唱えた。 「うわっ!!」 「ぐぁっ!!」 それに男達二人は吹き飛ばされ、倒れた。 「おっさん達弱いな」 「俺達が子供だからって舐め過ぎてたんじゃない?」 男達が瀕死になったことで余裕が出来たのであろうレックスとウィムルスは、僅かながらに力を抜き小さく笑みを浮かべた。 その、刹那。 ビュッ!! 「っ……!?」 突然茂みからシズティオラに向かって巨大な蜘蛛が襲い掛かり、狭い檻のような物に姿を変えた。
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