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「おい、どうし……って、餓鬼共が逃げてるぅ!?」
「大丈夫かよ!?」
後ろで聞き覚えのある男の声が聞こえたが、四人は気にかけることなく、全力でその場から逃げ出す。
…―――――――――――――…
「はぁ……はぁ……もっ、無理……」
「さっ、すがに……疲れた……」
「……っは……はぁ……」
「はぁぁ……こんな、走っ……たの、初めて……。そ、言えば……此処、何処……?」
あれから四人は無我夢中で走り続け、息を切らしていた。
「はぁ……っ……そりゃ、エスリアのどっかだろ……っ、うわぁあああああっ!!?」
ルーリエの呟きに答えつつ、一番初めに息を整えて前を向いたレックスが、いきなり盛大な悲鳴を上げる。
「どうしたの……って、えええええええええっ!!?」
「なっ……!?」
「なっ、何……此処……?」
その悲鳴で他の三人も前を向き、ウィムルスはレックス同様声を張り上げ、シズティオラとルーリエは絶句した。
そこには巨大な建物が転々と建っており、四人が見たこともない光景が広がっていた。
「何だよ、此処……エスリアにはこんな場所、無かった筈だぞ!?」
「っ、そんな……まさか、まさかとは思うけど……此処って……帝国……?」
「………!!」
「嘘……」
「……冗談だろ……」
ウィムルスの絶望を孕んだ言葉にシズティオラは目を見開き、ルーリエとレックスは呆然と呟く。
四人はその現実に、暫し呆然と立ち尽くした……。
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