第三章 帝国とシルバーエルフ

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「ところでお前達、明日からどうするつもりだ?」 「あ……えっと、エスリアにある自分達の故郷に帰ろうとは思ってるけど……」 アティの今更感のある問いに、ルーリエは口篭りながら答える。 勿論、他の三人も同じ気持ちだった。 しかし、それに対してアティは少し難しそうな表情を浮かべ、一言。 「……エジェットの土地勘があるのか?」 「うっ……」 「そ、それは……」 「……保々、全く……無い……」 その一言に、当然ながらレックス達は言葉を詰まらせて俯いた。 それを見てアティは軽く息を吐き、微苦笑を浮かべる。 「……それでは、私も共に行こう」 「は!? で、でもアティ仕事は!?」 そのまさかの申し出にレックスは慌てて問い掛けたが、アティは思いの外平然と「大丈夫だ」と言い切った。 「さっきも言ったが、こんなボロ葬儀屋に客なんて滅多に来るものじゃない。別に構わないさ」 「……本当に良いわけ?」 「ああ」 ウィムルスの確認するような問いにも、アティは平然と頷く。 その目に迷いはなかった。 「う~……ん……じゃあ、お願いしようぜ。 俺達だけで解決出来る問題じゃないのは確かだし……」 「……武器もお金も無いし、な」 「そうだね」 「じゃあ、その……明日から宜しく」 「ああ」 こうしてもう一度頭を下げる四人に、アティは微笑んで軽く頷き返すのだった。
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