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再び雑誌に目をやると、新作メニューの欄にあのクリームパンがあった。
「コロッケパンも良いがクリームパンも良いなぁ。」
「そうですね。食べてみたいな~…ミックさんのクリームパン…。」
と石鍋美奈が呟いた。茂木雄介はプラモデルをいじりながら、壁にかけているカレンダーを見て口を開いた。
「そういや俺、今週の金曜は非番だったっけ。」
「確かそうですね。」
石鍋美奈がカレンダーに書き込まれている予定を確認していた。
「それがどうかしましたか警部?」
「石鍋君。クリームパン買いに行くぞ。」
「はい!?」と驚く石鍋美奈を尻目に茂木雄介は。
「クリームパンの他にコロッケパンだな。後コッペパンと…」
「けけけ警部!買いに行くってミックさんのパンですか!?」
「うん。お前は他に何が食べたいのよ?」
「わ…私はグラタンパイが…じゃなくて!」
呑気に購入するパンのメニューを決めていたのであった。
「あの…警部。私も行くのでしょうか…?」
「荷物もってよ。」
「やっぱり!!」
こうして石鍋美奈は荷物持ちとして同行する事になった。
メモ帳に購入予定のパンを書き込む茂木雄介の姿を、作りかけのプラモデルが見つめていた。
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