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「俺、眠り妨げられるの嫌いだって言ったでしょ?」
輝は振り返り、冷たい瞳で一言ばさりと言いきる。
それに臆せず、
キラキラした顔で小百合は答えた。
「そのセリフ、この二週間での記念すべき30回目です!」
輝と優真の動作が止まった。
「あ、「つきまとわないでくれる?」はあと3回で40回です!」
輝と優真の反応なんてなんのその。小百合ワールドは展開された。
「…小百合ちゃんってなんかズレてるよね。
しかも1日平均6回も言われてるのにへこたれない辺り僕、尊敬する…。」
「……。」
輝は無言で踵を返し、二人を置いてふかふかな芝生の上を歩き出した。
もちろん金魚のふんのごとく二人はついていくが。
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