魔王 究極の選択

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魔術の才能は親、もしくは先祖の起因が大きい。 何百年、何千年もの歳月をかけて高めてゆくものなのだ。 だが、その才能は私身体にはカケラもない。 つまり、目の前の人物は水戸 慎一にあらず、私と『同じ』ように水戸 慎一の名を乗っ取った異形の者なのだ。 だとすれば、コイツを仲間にしない手はない。 「貴様を私の配下にしてやろう」 「何 ナメた事言ってんだコラ」 ゴスっ ゴスっ ドス 「痛っ 痛い ちょっと ま… 私は魔王だぞ」 「魔王とか知るか。はよ 弟の身体返さねぇと痛めつけるぞコラ」 もう、痛めつけてる。 「いや、この…身体、 お前の弟だから……」 「そうだった。危ねぇ。うっかり殺すとこだった」 うっかり人(魔王)を殺すヤツがいるか! 「という訳で、まだその身体の中にいるなら痛い思いをするけど?」 駄目だコイツ。ぜんぜん話しにならん。 世界中の何処に自分の弟を傷つけるヤツがいるというのか? 「じゃあまず、右腕を折ってみようか♪」 ここにいた!! 「いや、やめて お願い。き、貴様は人間じゃねぇ。鬼だ 鬼畜だ!!」 「いや、魔王に言われたくねぇし」
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