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「くっ 痛っ…。何だ。何が起こった?」
私は痛む身体を道路からむくりと起き上がらせた。
ん? 痛む身体だと?
私には身体はなかった。いくら、強靭な私の身体でも既に朽ちてしまったはずだ。
自分の手の平を見てみる。
「身体があるだと?」
私の身体はどうやら人間のもののようだが、使えるならばなんでもよい。
自分の身体で大地を、風を、痛みを感じる。
なんと? ここまで私は幸運だったとは…
「また暗黒世界の未来が早まってしまったな。 フハハハ」
「大丈夫か? 坊主」
道の先にある『大きな箱』から人間が出てきた。
「ちょうどいい。私の復活の記念に死をくれてやろう」
『大きな箱』から出てきた人間の男は私の前までやって来た。
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