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目の前のガキは俯いたまま顔を上げようとしない。
一体、今はどんな表情をしているのだろうか?
早く顔を上げて苦痛に満ちたその顔を見せてくれ。
「さぁ、どうした?お前の名を教えろ」
「私か?」
その瞬間、目の前のガキの雰囲気が変わったような気がした。
「私は魔王だ!」
「なっ なんだと… お前も魔王だったのか? 気づかなかったぞ」
驚きのあまり私は一歩後ろに下がってしまった。
目の前のガキは胸を張り、天を仰ぐような姿勢で立っている。
それはまるで、天界の神々が舞い降りたかのような神々しさを感じさせる。
「出たな。 魔王。今日がお前の日だ」
恐らく、命日のこと言いたかったのだろう。
まぁ、いずれ国民の休日として『魔王の日』でも作ってやろうと思った。
ガキの後ろにいたガキ(わかりにくいのでガキ2)が私達の前に立ちはだかった。
ガキ1(偽?魔王)「来たな。勇者よ。だが、お前一人で私達が倒せるかな?」
魔王「来たなっていうか居たよな。 お前さっきまで勇者と一緒に野球やろうとしてたのかよ」
ガキ2「確かに俺一人では無理かもしれない。だが、俺には仲間がいる。 みんな!! 一緒に魔王を倒すんだ!!」
その他ガキ「「おー」」
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