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……いっちゃんは来てくれたけど、間に合わなくて。
「おう、いつきじゃん。残念ながら桜井のファーストキスは頂いたよ。」
「……」
「なに?だんまりかよ。」
「……………かよ。」
「あぁ?聞こえねー。」
「ミキの気持ちは無視かよ。」
「あははーごめんねー?桜井ちゃんッ♪」
私は好きでもない人にキスされた自分が汚くて、
でもひたすら口を拭くことしか出来ない自分がいやで、涙が止まらなかった。
「お前みたいなやつをゴミ屑って言うんだよな。」
「はいはい。なんとでも言え。」
「あぁ言ってやるよ。ミキはな、小さいことからずっと俺の恋人。」
いっちゃん……。
「ふーん。」
「ミキのこと好きだからって中2のくせに無理矢理キスしたりさ、今だって悔しいくせして自分隠して、今のお前相当イタイよ?」
「……!」
「そんなことして、ミキに振り返ってもらえるとでも思った?大間違いさ。もしかして好きになった女子にはみんなにそうしてるとか?そういうの引かれるよ。男の俺でもわかるし。本当にバカだね、社会に出てもお前みたいなやつゴミ扱いさ。」
「いっちゃん言い過ぎだよ!!」
「ミキは黙ってろよ!好きな女が他の男に無理矢理キスされるのがどんなに苦しいかお前にはわかるか?」
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