2、いつか見た空を思い出す。

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当日はユウに散々振り回されて楽しくなかった。 ユウはきっといっちゃんが好きだから………。 私といっちゃんは小学校高学年の時からあまりしゃべらなくなったな。 「ミキ!お金渡すから3人分のジュース買ってきて!!」 「…!」 衝撃的だったな。 確かに振り回されたけどまさかパシられるとはな…。 ショックで俯いたとき。 「おい。」 「?」 「いくらなんでもそれはないだろ。お前はミキの先輩か?先輩でもこんなことしねぇよ。」 「…!」 「ミキがお前のパシりにならなきゃいけない理由とかあんのかよ。ミキが行くくらいなら俺が行く。男1人いて女子を動かせられるかよ。」 「……。」 いっちゃんがそう言ってくれたのは嬉しかったな。 でも……。 「あんたさぁ…ウザいんだよね。」 「!」 「いつきはね!あたしのものなの!!」 「……。」 「なによ!あんたいつきの事わかったような顔して!!いつきのことを一番理解できるのはあたしなんだから!」 「俺はミキだと思うけどな。」 「…!」 「ったく、お前腹黒。こんなの見ちまって黙って遊んでろってか?無理無理。ほらミキ帰ろ。」 「……。」 そうやって私の腕を掴んだ手はとっても暖かくて、優しさが嬉しくて涙が出た。 -
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