2、いつか見た空を思い出す。

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いっちゃんはそんな私を黙って公園のベンチに座らせてくれたな。 「………大丈夫か?」 「…」 「…ホントごめん。」 「なんでいっちゃんが謝るの?」 「だって俺があの時いなくなったりしな「もういいよ。」 でもユウが言った『いつきはあたしのものなの!』が頭に引っ付いちゃって、離れなくって。 ……いっちゃんは物じゃないのに。 「なぁ、ユキ。」 「なに?」 「空見てみ。」 私が見た空は、茜色に染まっていて飛行機が飛んでるけど飛行機雲は無くて、それが無償に切なかった。 ……前みたいには、もどれないんだよね。 私が知らないうちにいっちゃんは凄く遠い存在になってしまった。 「…もう行くか。」 「……うん。」 -
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