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その軌跡は彼、真田 空にとっては幼少から見慣れている特に変わったものではなく、極自然の一部であった。
しかし、もう一人。長身の真田の隣に立つ男には全く、全くと言っていいほど理解不能な世界が、真田の視界には広がっていた。
「軌跡」
真田にはそれが見える。物体であれ、生物であれど、彼が強く意識したものの軌跡がぼんやりと視界に映る。
それが彼の特異な能力。
彼はこれまでに何度も軌跡を使い、救われ、そして自分の力に対する疑問を持つことはしなかった。
彼は、彼自身は一般人であったのだ。
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