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「私はね、自分がクビになるのはどうでもいいのよ。ただ、悪くない人が怖かったり痛かったりするのは大キライ。友達ズラして平気で酷い事するのは許さない。」
くるみの風貌に似合わない、低いドスの効いた声だけが廊下に響いた。
怯えた大柄な少年の腕を放し、
「…クビだね…」と言った少年に視線を向けて睨みつけた。
睨みつけた瞬間、
少年がニヤリと笑った。
くるみの中で何かが切れた。
自分が仕事中なのを忘れた。
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