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かつて一つの大国だった世界ノジア。
この国の王キング=ノジアに子供が産まれた。
ノジア暦500年。
兄、ガードナー=ノジアと、弟、アタッカル=ノジア。
この国の王子となる第一子は、双子だった。
キングは二人に同じ愛情を注いだ。
双子であるが故の同調。
それが招いた悲劇。
二人の考えは同じであった。
“自分が父の後を継ぐ”
そして25年の年月が経ったある日。
成長した二人はキングにそのことを伝えた。
しかしキングはどちらにも首を縦に振らなかった。
そして次いでこう言った。
「良いか二人とも。ノジアの国は私の代を持って終わりだ。
絶対王制は国のためにならん。これからは民が国を動かしていくべきなのだよ。」
翌朝、キングは何者かによって暗殺されていた。
死因は胸部を鋭利な刃物で刺されたことによる出血多量死。
刃物は一突きではなく左右対称に二突きされていた。
これを機に戦争が起こり、ノジアは南のアタッカル国と、北のガードナー国に分かれることとなった。
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