プロローグ

2/4
前へ
/21ページ
次へ
かつて一つの大国だった世界ノジア。 この国の王キング=ノジアに子供が産まれた。 ノジア暦500年。 兄、ガードナー=ノジアと、弟、アタッカル=ノジア。 この国の王子となる第一子は、双子だった。 キングは二人に同じ愛情を注いだ。 双子であるが故の同調。 それが招いた悲劇。 二人の考えは同じであった。 “自分が父の後を継ぐ” そして25年の年月が経ったある日。 成長した二人はキングにそのことを伝えた。 しかしキングはどちらにも首を縦に振らなかった。 そして次いでこう言った。 「良いか二人とも。ノジアの国は私の代を持って終わりだ。 絶対王制は国のためにならん。これからは民が国を動かしていくべきなのだよ。」 翌朝、キングは何者かによって暗殺されていた。 死因は胸部を鋭利な刃物で刺されたことによる出血多量死。 刃物は一突きではなく左右対称に二突きされていた。 これを機に戦争が起こり、ノジアは南のアタッカル国と、北のガードナー国に分かれることとなった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加