夢見月

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冬の夕暮れは急かすように早く落ちていく   暗くなったアトリエの電気を着けようと僕は席を立った   アトリエの出入口にある壁に備え付けられた電気のスイッチをパチンと付ける   暗い室内が瞬きながら暖かな灯りがともる   『ミツキ…?』   『ギンロウ』     やはり早い…   どんどん早くなるギンロウへの目覚めの時間   まだ…夕飯前だと言うのに   ギンロウは窮屈な場所から解放されたかの様に手足を伸ばした   1日の中でギンロウで居る時間が確実に増えてきている  
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