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ギンロウとゴンが何か揉めながら戻ってくる気配を感じて僕は慌ててカラス天狗から離れた
何もやましい事は無いんだが…コソコソとカラス天狗と話してたら誤解されそうだしな
『ミツキ!コイツ追い出そうぜ!食堂の飯 片っ端から食おうとしやがるっ!』
『うっさいっお前ら人間の食いもんは美味すぎるのが悪いっ!もっと食わせろ~』
ギンロウに首根っこを捕まれた変身を解いたゴンはジタバタ暴れ可哀想に思え つい手を伸ばして助けそうになった
駄目だ…ゴンを庇えない
ギンロウ絶対 嫉妬するし…
『ゴン今日はもうお帰り またゴンの為に食事たくさん用意しておくから』
『え~!まだ来たばっかなのにっ!』
僕は苦笑しながら真っ白な毛並みのゴンを宥めた
あ~フワフワのゴンの毛並…撫でたい
きっと あの毛並みの柔らかさは幼い頃の一瞬だけ…アヤカシは只でさえ身体的な成長が著しく早いからな
『おらカラス天狗さっさと このガキ連れて帰れ』
ゴンはカラス天狗に抱き止められ大人しくなった
『ミツキまた絶対来るから!』
ゴンがニヤリと笑った
子供が何か悪い事を思い付いたかのような…
また明日にでも来る気なのかもしれない
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