皆既月蝕

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『これからは全て我の言う事を聞くのだ 我がお前の全てなのだぞ?』   『僕の全て…』   雷鬼の言う事を聞いてればいい   考える思考が付いていかず面倒なので そうする事にする   雷鬼が居てくれれば安心するので傍に居よう   『思った以上に素直なお前は可愛いな…気に入ったぞ』   誉められた事が嬉しい   僕はそのまま大きな身体に抱きつく   キツく   キツく   抱きつく   獣の様なむせ変える匂い   熱い   熱い   体温が僕の身体にまとわりつく様に伝わってくる   何故だか胸が苦しい   一筋の涙が僕の頬を伝う   これは何の涙?   よく分からない   僕は考えるのが怖くて雷鬼の胸に顔を刷り寄せる様にして涙を拭いた      
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