皆既月蝕

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坂口先輩はクスリと笑う   『ギンロウが…変われって さっきから凄く煩いんだ』   坂口先輩は手で胸元にそっと触れる   僕の知らぬ間にギンロウと坂口先輩は互いに存在を認めあったのだ   共存   一つの肉体で二人は意思を疎通しあって生きてく事を決めたのだろう   『蒼井…ありがとう 君には感謝してもし尽くせない』   『そんな…』   坂口先輩は僕の頬に手を宛て暖かな温もりが頬に伝わる   『ボクは永遠に君を愛するよ ギンロウに負けない位に(笑)』   僕は頷く ギンロウがよほど煩いらしく坂口先輩は苦笑した   いいな…二人の意思の疎通が羨ましい   僕は決して足の踏み入れる事の出来ないギンロウと坂口先輩二人の絆  
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