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『統主は御在宅でしょうか?』
本部に着くと毎日の様に通ってくるカラス族の長であるカラス天狗
『部屋に居るんじゃねぇの?』
投げやりなオレの言葉も気にかける事なくカラス天狗は深々と頭を下げた
オレからすればカラス天狗の統主に対する服従心は理解しがたい
『綺麗なだよな…カラス天狗って』
ケイの言葉にオレは心底驚いた
『綺麗?ケイ正気か?アヤカシだぞ?それにアレは男…いや雄だぞ?』
『まぁアヤカシだからだろうな…妖艶って言うじゃん?人間の心を惑わすのに あの容姿は役に立つ』
『ふんっいくら妖艶だろうがバケモノはバケモノさ』
ケイがアヤカシの事を誉めた事に対してオレは少なからずショックだった
ケイが変わっていく
ツキヨミが変わっていく
オレは置いてきぼりを食らったような焦りを感じていた
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