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目が覚めるとオレは布団に寝かされていた
『何処だ…』
自分の家でもない
ツキヨミ本部でもない
上半身を起こして和室を見回す
いつの間にか着物を着せられ右腕には包帯が丁寧に巻かれて治療されていた
痛みが全くない
『お目覚めになりましたか?』
すっと開いた襖から涼しい声が響く
『………』
こいつに助けられたのか…
カラス天狗は ゆっくりとした歩みでオレの横に正座した
『ここはワタクシの自室です ツキヨミ本部には連絡を入れておきましたので ゆっくりと休まれて下さい』
冗談じゃない
『本部に戻る』
オレは布団を剥ぎ取ると立ち上がった
『つ…!』
足が痺れ方膝を着いたまま立ち上がれない
『麻酔がまだ効いております まだ動ける状態じゃありません』
カラス天狗はオレに寄り添うように肩を掴んだ
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