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オレを支える様に華奢な身体が密着する
後ろから捕まえられた時も感じたが身長はモデルのオレとさほど変わらないのに
カラス天狗の方が肩幅が狭く細い手足をしている
こんなので良くオレを持ち上げながら軽々と飛び回れるよなと思った
不自由なオレをカラス天狗は再び布団に座らせられた
『お腹がすいたでしょう 内蔵も少しダメージを受けていたので おかゆに致しました』
カラス天狗は漆の椀に 粥を注いでスプーンですくうとオレの口元に持ってくる
『じ…自分で食えるっ!』
いくら看病されているかと言って 恋人みたいに あ~ん なんてやれるか!
まだ感覚の取れない指を駆使しながらオレは粥を掻き込んだ
自覚は無かったが よほど腹が減っていたのだろう 熱い粥が喉元をすぎ腹に染み渡る
粥が旨いなんて初めて思った…
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