カイの憂鬱Ⅱ

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そうとう古い紙だ   何を書いているのかサッパリ分からない   文字も人間の使ってる文字では無さそうだ   しかも3分の1ほど下の方が破れてる   『破れた所が新しい…落ちる時に破けたのかな…』   ケイは破れた箇所をジッとみつめた   『違う…』   オレは ふっと思いついた   『ケイ…この折り目は何度も何度も開いては閉じていた跡だ…もし小さく閉じたままだったら こんな風に破れたりしない』   ケイはハッとする   『そうか!大ガラスは打たれる前に この紙を見てたんだ……その隙を猟師に撃たれて……下の部分を故意なのか…偶然なのか…大ガラスは破った…』   ケイはオレの推理を理解した様に整理した   『破れた方の紙を探そう!』   オレ達は声を揃えた   双子の意志がピタリと重なりあう   久しぶりの感覚だった  
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