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護衛のカラス達が立ちはだかる中を振り払いながら奥へ奥へと進む
オレの強行突破をケイは予想していた様にすぐ援護に回った
カラス天狗の部屋は何度も何度も…何度も通っていたので場所の特定は出来ていた
迷う事なく進み続ける
『………何の騒ぎです』
あと僅でカラス天狗の部屋という場所にカラス天狗は現れた
憔悴しきった顔
真っ黒な着物を身に纏い喪にふくす姿は痛々しいほど窶れて見えた
『接見はお断りしたはず…お帰り下さい』
涼やかな声はいつもより掠れ低く響いた
何を言っても無駄…絶対的な拒絶をカラス天狗から伝わる
無理もない
仕方ない
キリリと胸を痛んだがオレは その痛みを圧し殺した
『自惚れんじゃねぇよお前に会いに来たんじゃない』
『……?』
一瞬隙を見せたカラス天狗の横をすり抜けオレはカラス天狗の部屋に飛び込んだ
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