カイの憂鬱Ⅱ

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『オレ…決めたから』   茶を一気に飲んでオレはカラス天狗を見た   『大ガラスの意思はオレが継ぐ 情報屋としてこれからはオレが動く』   カラス天狗は呆然とオレを見つめ返した   ツキヨミは大ガラスの情報をアテにしすぎてた   亡くなって初めて知った大切な存在をツキヨミはこれから思い知らされるだろう   『オレには大ガラスみたいにアヤカシの信用もないし ツキヨミに対する偏見もあるだろうし…何年かかるか分かんねぇ』   不安は山ほどある   『でも…統主が目指すアヤカシと人間の共存には情報は絶対に必要 それにカラス族にとっても大事な仕事だろう?』   カラス天狗は明らかに戸惑いの表情を見せていた   『大ガラスの穴はオレが埋めるから デカい穴を残したよな……アイツすげぇよ』   オレは空になった湯呑みを握りしめた   まだ温もりを残した湯呑み   オレが決めた新たな目標は あまりにも大きく高い壁となるだろう   しかしオレは成し遂げてみる   誰にも文句は言わせない   自分で掲げた目標はきっと皆の役に立ってみせる  
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