カイの憂鬱Ⅱ

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『何度も申し上げますが…カイさんは もっとご自分を大切になさって下さい…ワタクシ達アヤカシは いつ貴方を傷つけるか…』   『傷ついたら お前が治してくれるんだろ?』   オレは伏せたカラス天狗の顎を持ち上げる   『カラス天狗の薬はいつでもオレを癒してくれる万能薬だ…お前がいるからオレは全力で動ける』   『買い被りすぎです!ワタクシの出来る治療も限界があるんです…だから…もっと慎重に…』   ムキになるカラス天狗に頬がゆるむ   カラス天狗はニヤニヤするオレを気に入らない様子で少し睨んだ   『オレの事そんなに心配してくれるのが嬉しいんだよ』   そんなカラス天狗を宥める様にオレは長い黒髪を撫でた   手触りが癖になる   艶やかな髪  
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