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『何度も申し上げますが…カイさんは もっとご自分を大切になさって下さい…ワタクシ達アヤカシは いつ貴方を傷つけるか…』
『傷ついたら お前が治してくれるんだろ?』
オレは伏せたカラス天狗の顎を持ち上げる
『カラス天狗の薬はいつでもオレを癒してくれる万能薬だ…お前がいるからオレは全力で動ける』
『買い被りすぎです!ワタクシの出来る治療も限界があるんです…だから…もっと慎重に…』
ムキになるカラス天狗に頬がゆるむ
カラス天狗はニヤニヤするオレを気に入らない様子で少し睨んだ
『オレの事そんなに心配してくれるのが嬉しいんだよ』
そんなカラス天狗を宥める様にオレは長い黒髪を撫でた
手触りが癖になる
艶やかな髪
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