カイの憂鬱Ⅲ

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『とりあえず風邪引く…身体を暖めた方がいい 部屋に入ろう』   カラス天狗の肩に腕を回すとスルリとかわされた   『カイさんには関係ない事…お願いですから…今夜はお帰り下さい』   背を向けるカラス天狗   寒さからか肩が震えてる様に見える   『帰らねぇよ…帰ったらお前…他のヤツとヤるんだろっ!そんなのオレは絶対嫌だ!』   まだ一度もカラス天狗と身体を繋がなかったのは…忙しくもあったせいもあるが…それだけじゃなかった   カラス天狗の気持ちがまだ不確かだったからだ   好きだと何度も言っても返される言葉がまだなかったからだ   突き放しはしないが離れてもカラス天狗は気にする事もなかったから   自信がなかったんだ   『何を想像されてるのか分かりませんが…人間とは違いワタクシ達は繁殖行為を行うだけの事…そんなカイさんがお気になさる事ではありません』   背を向けたまま答えるカラス天狗   オレはカラス天狗の身体を後ろから抱き締めた  
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