カイの憂鬱Ⅲ

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『や…やめ…て下さ…い』   唇が触れたとたん顔を横にし逃げるカラス天狗   手の甲でキスを拒む様に唇を隠す   その手をオレは取る   『冷たいな…手も身体も冷えきってるじゃねぇか…オレが暖めてやる』   カラス天狗の手のひらをオレの頬に当て温もりを分け与える   『カイ…さん…お願いです…イヤです』   やめて…嫌だと言いながら本気の抵抗はしない   煽られてるしか思えない   唇のキスが嫌なら オレは顔を反らし露になった首筋に唇を押し付けた   ピクリと反応するカラス天狗の身体   …発情期とならば身体は敏感に反応する   唇を噛みしめ その反応に耐えるカラス天狗   『オレのキスの味…忘れてないだろ?…本当に欲しくないのか?』   唾液を首筋に塗りつける様に舌を這わせる  
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