カイの憂鬱Ⅳ

23/28

1358人が本棚に入れています
本棚に追加
/742ページ
薄暗い竹やぶで踞りシクシクと泣く少女   罠だと分かっていても足を再び止める   しかも着物姿の女の子って…今時居るわけねぇし   辺りを見回す   ヘビ族の妖気が充満している   このバレバレの劣り役は何の罰ゲームで決まったに違いない   とんだ茶番劇   でも この手に乗らないと前に進めない事をオレは知っているんだ   『はい はい お嬢さんどうしたんですか?』   わざとらしくオレは少女の背後から声をかけた   くるり と振り返った少女   『!!なっ……』   オレは少女を見て固まった   カラス…天狗…?   いや違う正確にはカラス天狗の幼い頃の姿   おい…おい…これは想定外だぞ…   偽物だと分かっていてもオレは動揺し後退りをした    
/742ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1358人が本棚に入れています
本棚に追加