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薄暗い竹やぶで踞りシクシクと泣く少女
罠だと分かっていても足を再び止める
しかも着物姿の女の子って…今時居るわけねぇし
辺りを見回す
ヘビ族の妖気が充満している
このバレバレの劣り役は何の罰ゲームで決まったに違いない
とんだ茶番劇
でも この手に乗らないと前に進めない事をオレは知っているんだ
『はい はい お嬢さんどうしたんですか?』
わざとらしくオレは少女の背後から声をかけた
くるり と振り返った少女
『!!なっ……』
オレは少女を見て固まった
カラス…天狗…?
いや違う正確にはカラス天狗の幼い頃の姿
おい…おい…これは想定外だぞ…
偽物だと分かっていてもオレは動揺し後退りをした
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