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テンマは口付けながら ごく自然に見せ掛ける様にシュウの身体を抱き寄せシュウの両腕を押さえつけた
いまだ
オレは一気にチカラを解放し蔦を引きちぎる
シュウは ゆっくりと振り返った
驚きもせず…いや…むしろ微笑んでいた
『うっ…ゴホッ!』
テンマが急に血を吐く
『テンマ!』
『動くな…』
シュウの身体からウヨウヨと棘の鋭い蔦が何本も生き物のように蠢いた
その一本がテンマの背中から突き刺さっている
『よくも騙したな…テンマお前…ボクを裏切ったのか?早く手を離せ!!』
テンマは血を吐きながらもガッチリとシュウをホールドしていた
『カイさんっとどめをさしてください!!』
『な…』
テンマの叫びが響く
『シュウは…シュウはもう戻らない!でも俺はシュウに…とどめをさす事は出来ないんです』
テンマの魂の叫び
『カイさん!!早く!!』
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