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無理だ!
今攻撃すれば その勢いで蔦はテンマの心臓を貫いてしまうだろう
『考えてる暇はない!』
テンマが叫ぶ度に血をボトボトと吐いた
コイツは覚悟していたのだ
今にもチカラ尽きそうなテンマ
オレは手が震えた
『ちっ!』
シュウは舌打ちし
数本の蔦をオレに向かって振り上げる
『くっ!!』
すばやい鞭の様な蔦を交わしオレはチカラを集中させた
蔦は何度も何度もオレに襲いかかる
『カイさんっ!』
ダメ…だ
オレも血を失い過ぎる上に動き回る事で上手く逃げ切れない
霞む目
思うように動かない身体
鈍る感覚
どうにもならないのか?
道は一つしかないのか!
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